![]() パステル オービット |
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ゲームプログラマが語る書評:「MMORPGゲームサーバープログラミング」を読んでみた
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![]() 本年もまた桜舞い散り花は咲き乱れ心は躍動するこの季節、門出の"4月"がやって参りました。日本中が無意味に浮かれまくっている正月とは一線を画し、粛々とした空気と杉花粉の中、襟元を正していきたいTeamDyquemで御座います。 皆様、こんにちは。 本ブログへお越し頂いている読者様の中にも、今月より新社会人として人生の歩みを進める事となった方もいらっしゃるでしょう。当サイトがお送りしておりますコンテンツから推し量るに、恐らくはゲームプログラマを志しておられ、この春、晴れて業界入りを果たした方も少なくは無いかと思います。 おめでとうござます! ![]() さて、久しぶり且つ第三回。 「プロのゲームプログラマとして、ゲーム製作に関する書評を」シリーズで御座います。 以前のエントリー 「ゲームプログラマが語る書評:「ゲームエンジン・アーキテクチャ」を読んでみた」 「ゲームプログラマが語る書評:「ゲームプログラマになる前に覚えておきたい技術」を読んでみた」 ご興味のある方は、こちらも併せてご覧頂けましたら幸いです。 ![]() MMORPGゲームサーバープログラミング ![]() 昨今。 ゲームというコンテンツを表現する上におきまして、そこに展開される面白さ探求が重要でる点は勿論でありますが、昨今ではその手法も多岐にわたって参りました。 オーソドックスなゲームメカニクスの敷設はとても大切な事でありますが、ゲーミング要素インフレーション時代を迎えた現代、「普通のゲーム」を彩る多様性が重要な時代になってきている事は明白でしょう。 この「ゲームメカニクス」につきましても、以前のエントリー 「『Aニュース/ガジェット通信』寄稿「ゲームプログラマが語る 楽しさの仕組み ゲームメカニクス」」 こちら、併せて一読頂けましたら光栄です。 さて。 ![]() ゲームに載せるネットワークプログラミング、心得 多様性が求められる昨今のゲームコンテンツであります。 中でも、ネットワーク機能の搭載に関しましては、ゲーム黎明期より営まれてきたそれまでの永い永いクローズドコンテンツ時代に終焉をもたらし、ゲームというジャンルそのものを、マルチプレイ、果てはソーシャルコンテンツにまで昇華させた、とても重要なファクターであると言えましょう。 現代では、スマートフォン……まあ、ここでは敢えて「電話」と広義に呼称しますが、その”電話”にまでもネットワーク機能搭載ゲームが大量リリースされる時代となり、インフラを含め、まさにITコンテンツバブル時代の到来が予感されるものであります。 こうした背景を踏まえると、ゲームプログラム習得中の未来ある若き技術者にとってみれば、ゲームをネットワーク化させるという根幹技術を学ぶ事は、重要な通過点である筈ですね。 その為には、どういった手法が合理的なのでありましょう。 現代において、ネットワークプログラミングを学ぶ事は難しいものではありません。 この、飽和した情報社会でありますからね。UNIX系サーバープログラミング、そうした語句を頼りに探すだけでも、書籍や情報は本当に星の数ほど散見する事が出来ましょう。 しかしながら、そうした表層的な付け焼き刃努力の先に、実を結ぶべき道など敷かれてはおりません。 いかに現場よりか。いかに現実的な事例に触れるのか。技術というものは突きつめてみれば、経験と試行錯誤の果てにしか、学ぶべき正しい道などありはしないのです。 ![]() 環境 GPUドライブ系プログラミングは世間のトレンドでありますが、これは意外にも習得は難しくありません。それなりのグラフィックボードを詰んだ一台のWindowsPCと、弛まぬ不屈の努力があれば、それは可能です。 しかしながら、ネットワークプログラミングを学ぶ為には不十分。 単純な「技術レベル」という意味におきましては――僕個人は――グラフィック系プログラミングは、ネットワーク系などとは比較にならない程の難易度の高さであると思っておりますが、その習得環境を整える意味では、ネットワーク系は大変難儀します。 複数台のネットワーク環境や、何千何万というパケットを瞬時に捌く仮想環境、負荷テスト。こうした事象へ対し現実的なレベルで個人が触れる事、またそれを個人で学ぶ為には限界があるのです。 やはり、どこかの組織へ所属し、現実のプロジェクトに従事しながら学ぶ事が大変合理的であると言えましょう。昨今は空前のSNS系ゲームコンテンツブームでありますからね。中小ソフトハウス含め、やる気と一定の技術があれば、その力を発揮することも難しくはないでしょう。 ![]() ただ就職すれば良い、そう考える前に さて、今回の書評として挙げた「MMORPGゲームサーバープログラミング」。 現実に業務を始めるその前に一読しておく、そうした立ち位置で捕らえるならば、大変良い書籍であります。 かなり古い本でありますが、一世を風靡した当時のソウルネットワークゲーム界黎明期において、本当に本気でマーケットを築き上げて、そして本当に現場技術を構築してきた技術者達の血書です。 そこに記されるプログラミングスタイルが前世代的であったり、MMOコンテンツとしてもトレンドから外れている部分はありますが、そこに記されている手法は、真実のベース技術です。 ソケットプログラミングの基本的知識があり、また、クライアント制作経験がある事が前提となりますが、それはもはや、現代IT業界において習得は難しくないでしょう。 「ゲーム」というコンテンツを馬鹿正直に制作するのではなく、そこにサーバーやクライアントが実際に存在していなくとも――それがたとえ一人プレイ専用のゲームであろうとも――「サーバー&クライアント」という概念を単一の論理空間で表現し、「パケット」という概念でゲームをドライブする。 それが実際のネットワークで繋がれていなくとも、全ての情報を抽象的に扱う仕組み――パケットドライブ――にて、ゲームを構築する事が、その発展性を保証し高い合理性を生み出すロジックへ昇華していくのです。 パケットベースにてゲームを運用構築する。 そうした事例を、こうまで具体的に記している書籍を僕は知りません。 良書です。 (後半は、パケット祭りの様になっていますけれどね。前半半分は良書です) ![]() シリーズ記事まとめ ■Aニュース、ガジェット通信 寄稿記事 「『連載.jp』寄稿「ゲームプログラマが語る「プロ棋士に勝ったAIは、タクシー基本無料化をもたらす?」」」 「『Aニュース/ガジェット通信』寄稿「ゲームプログラマが語る ”買わない理由”がもたらす充足感と、開発者達の心理」」」 「『Aニュース/ガジェット通信』寄稿「ゲームプログラマが語る アップデート版に潜む開発者モラルハザード」」 「『Aニュース/ガジェット通信』寄稿「ゲームプログラマが語る ソフトやアプリと携帯ゲーム課金における経済行動学」」 「『Aニュース/ガジェット通信』寄稿「ゲームプログラマが語る。新しいゲーム機が定期的に生まれる理由」」 「『Aニュース/ガジェット通信』寄稿「ゲームプログラマが語る 楽しさの仕組み ゲームメカニクス」」 「『Aニュース/ガジェット通信』寄稿「ゲームプログラマが語る 3Dテレビとゲームの微妙な関係 その打開策」」 「『Aニュース/ガジェット通信』寄稿「ゲームプログラマが語る 無料アプリのビジネスモデルと舞台裏」」 「『Aニュース/ガジェット通信』寄稿「新発表ラッシュに見るクラウド大航海時代の幕開け」」 ■ゲーム制作初心者さん向け系 ゲームプログラマが語る。なんちゃってリードプログラマにはなるな!ゲーム造りで放棄してはいけない大切な事 ゲームプログラマが語る。今さら聞けないフレームレートに纏わる話。秒間60?16ミリ? ゲームプログラマが語る。「浮動小数点」と商業レベルで上手に付き合う方法 「ゲームプログラマが語る。ゲーム制作初心者の方へ小ネタ「クォータービュー入門」」 「ゲームプログラマが語る。「正しい乱数」が彩る確率世界とエンターテイメント」 「iPhoneアプリ、ゲーム制作初心者の方へ小ネタ「線分と円の交差」」 「iPhoneアプリ作者より、ゲーム制作初心者の方へ小ネタ「2Dベクトル」」 「iPhoneアプリ作者より、ゲーム制作初心者の方へ小ネタを一つ」 ■「プロのゲームプログラマとして、ゲーム製作に関する書評を」シリーズ ゲームプログラマが語る書評:「MMORPGゲームサーバープログラミング」を読んでみた ゲームプログラマが語る書評:「ゲームプログラマになる前に覚えておきたい技術」を読んでみた ゲームプログラマが語る書評:「ゲームエンジン・アーキテクチャ」を読んでみた ■個人でも出来る、マルチプラットフォーム開発関連 「ゲームプログラマが語る。iOSゲームをWinマルチプラットフォーム開発・その4」 「ゲームプログラマが語る。iOSゲームをWinマルチプラットフォーム開発・その3」 「iPhoneアプリ作者が語る。マルチプラットフォーム化その2・アトミック型定義のススメ」 「ゲームプログラマが語る。iOSゲームをWinマルチプラットフォーム開発・その1」 ■リリースしました系 「PASTEL-ORBIT/TeamDyquemアプリ第19弾。ローグライク決定版「隣人は魔王」をリリースしました。」 「TeamDyquemアプリ第18段。ご当地バトルRTS「埼玉クエスト」をリリースしました。近隣の県を滅ぼそう(*-_-*) 埼玉以外でも遊べます #47app」 「アプリ新作「ネコりす マカロン」をリリースしました」 「埼玉県ご当地アプリ、「タッチ the さいたま」をリリースしました #47app」 「アプリ新作「ひよこガーデン」をリリースしました」 「TeamDyquem新作。結構真面目なアクションパズル「ネコりす」リリース」 「iPhoneアプリ作者が、iアプリ「泡リス女子部 for iアプリ」をリリースしました」 「自作iPhoneアプリ改良版、「ネコがゴミのようだネ:アーケード」をリリースしました」 「iPhoneアプリ作者が、「まりも育成」for iモードをリリースしました」 「iPhoneアプリ新作 「ナタ・デ・ネコ」 をリリースしました」 「秋刀魚は関係ないけれど、新作「i-Wishbone」リリース」 「アプリ新作「ネコがゴミのようだ」。プロモ動画をアップしてみた」 「「泡リス 女子部」、販売開始」 「AppBankにまりも紹介記事が!」 「ゲームプログラマとして参加。ご当地47都道府県アプリプロジェクト #47app」 □ビジネス系 「ゲームプログラマが語るドコモiPhoneと、インフラから合法的に大金を抜くスキーム」 「ゲームプログラマが語る。秀丸エディタのビジネスモデル」 ■SFネタ系 「ゲームプログラマがSFを語る。意識はどこからやってきて、死んで、そして何処へ行く?」 「ゲームプログラマが語る。気の遠くなるスキもない程の、宇宙の話」 「iPhoneアプリ作者が語る。流れ星に馳せる真実」 「iPhoneアプリ作者が警笛。どこでもドアの使い過ぎには注意」 「iPhoneアプリ作者が語るSETI理論。異星人さんは何処!?」 ![]() スポンサーサイト
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![]() ありとあらゆる手を駆使し1mgでも多くの酒を摂取したいと、心の牢獄で鉄格子ガタガタと揺らす本人格を華麗にスルーし、今日も健全に制作へ勤しむTeamDyquemで御座います。 キワッキワです。ギリギリです。そろそろタガが外れます。 浴びる程も呑むのならば、寧ろそろそろ浴びたい今日このごろ。 みなさま、こんにちは。 さて、久しぶり且つ第二回。 「プロのゲームプログラマとして、ゲーム製作に関する書評を」シリーズで御座います。 以前のエントリー 「ゲームプログラマが語る書評:「ゲームエンジン・アーキテクチャ」を読んでみた」 ご興味のある方は、こちらも併せてご覧頂けましたら幸いです。 ![]() ゲームプログラマになる前に覚えておきたい技術 ゲームプログラマになる前に覚えておきたい技術 posted with amazlet at 12.02.22 平山 尚(株式会社セガ) 秀和システム 売り上げランキング: 8853 昨今、若い世代の面々がゲームプログラマを志すならば、ゲーム系の専門学校を卒業し、ゲームメーカーへ就活をかけるというルートが一般的になっている事でありましょう。僕自身、もう何年もの間面接官として、そうした希望に溢れる若者達に相対してきましたが、ゲーム系専門学校にて習得できる技術や知識の幅も、以前と比較すれば多様にはなってきている様に思います。 しかし。 大抵の人は、ゲーム系専門学校にて数本のゲーム作品制作を体験した上でメーカーへ入社する事でしょう。その過程において学べる事がどの程度のものなのかについては、勿論それぞれの学校にて異なるでしょうし、そもそも僕が正確に把握出来ている訳ではありませんが、どういうケースにおきましてもそれは極々基礎的な部分に留まっている点に相違無いでしょう。 一からゲームプログラマを志す。 ゲーム業界にて半生以上を費やした今、改めてそうした観点に立ってみる為、本書を手にとってみました。色々と思うところありましたので、幾つかの知見と共に提供出来ればと思います。 こうした、所謂「ゲームエンジン制作系基礎技術集」的な書籍が、世の中には一体どの位存在しているのかは判りませんが、結論から申し上げるならば本書は実用的であると言えるでしょう。 現代ゲーム制作技術を学ぶという意味において、「基礎の基礎」というレベルでありながら、基礎だからこそ通過してしまいがちな事象にも深く触れられており、このフェイズをこの深さで習得する事が出来るならば、後の学習にも大きく役立つ様に感じます。 なにより、SEGAの現役プログラマが経験に基づいた上で執筆しているという点が好印象でした。恐らくは、中堅処の方でしょう。 正直、例えば専門学校の講師の方らは、その深い知識や高い教育スキルについて些かの異論もありませんが、実際にメーカーから発売される製品としてのゲーム開発に現役で関わっているとは言えず、そうした方が書かれたのだろうなと見受けられるエンジン講説本からは一線を画した本書であると言えましょう。 実に現場的、リアルな題材群です。 例えば、第8章「平面の衝突処理」。 本書以外のこうした本における衝突処理解説等は大抵、ググれば出てくる様な数式に絵を付けて、まあ一応コードもつけて、「ほら、こうすれば接触が判定出来ますよ」と締めくくる事が多い様に思います。しかし、そんなレベルの解説では到底現場で実装し運用に耐えられるものにはなり得ません。本当に商業レベルのゲームを制作すれば判りますが、運用には色々あるのです。 本書における解説では、この「実際の現場には、数式だけでは解決出来ない色々な問題が山の様にある」事を、逃げずにガッツリ取り扱っています。 コリジョン(衝突判定)が持つ課題は本当に多く、美しくエレガントな一意の解というものは存在しません。単体の計算モジュールを資産流用し合理性を上げる事そのものは勿論真でありますが、全体としてはそれぞれのゲームに合った形で昇華させる事が重要です。こうしたスキルは本来、長い年月をかけ、経験と共に築き上げていくものでありますが、本書ではまさにそうした切り口での事例が多く描かれています。 「当たる寸前で止める」 「何回か判定する」 「いつ当たるか計算する」 「見た目と実体のサイズを変える」 「当たったら壁に沿って滑るようにする」 「縦移動と横移動を別々に扱う」 「動く物体同士が当たる」 ここまで書かれている本を見た事はありません。 そして、これら全て、絶対に習得しなければならない技術です。 「あとがき」を拝読し、謎が解けました。 本書著者は、そうした本が無いから書いた、そう述べています。 なるほど、面倒見の良い方なのでしょう。本書全体に散見される「教える事が楽しい」という印象はこのお人柄が産み出した、ある種、温かい一面であります。 本書全体の技術レベルとしましては、上記の通り「基礎の基礎」という位置にあたるかと思います。決して驕り高ぶる訳ではありませんが僕自身としましては、本書から技術的な新しい何かを得られる様な事は在りませんでした。 しかし、だからと言って「じゃあお前が書いてみろ」と言われれば、これはなかなか書けないと言わざるを得ない程に、親切で、読者を真摯に捉えていると言えましょう。 「教える」というスキルの重要性を再確認した一冊。 勿論、本来のターゲットであるゲームプログラマ修行中の方々へ、手放しで勧められる一冊でもありましょう。 良本です。 ![]() シリーズ記事まとめ ■Aニュース、ガジェット通信 寄稿記事 「『連載.jp』寄稿「ゲームプログラマが語る「プロ棋士に勝ったAIは、タクシー基本無料化をもたらす?」」」 「『Aニュース/ガジェット通信』寄稿「ゲームプログラマが語る ”買わない理由”がもたらす充足感と、開発者達の心理」」」 「『Aニュース/ガジェット通信』寄稿「ゲームプログラマが語る アップデート版に潜む開発者モラルハザード」」 「『Aニュース/ガジェット通信』寄稿「ゲームプログラマが語る ソフトやアプリと携帯ゲーム課金における経済行動学」」 「『Aニュース/ガジェット通信』寄稿「ゲームプログラマが語る。新しいゲーム機が定期的に生まれる理由」」 「『Aニュース/ガジェット通信』寄稿「ゲームプログラマが語る 楽しさの仕組み ゲームメカニクス」」 「『Aニュース/ガジェット通信』寄稿「ゲームプログラマが語る 3Dテレビとゲームの微妙な関係 その打開策」」 「『Aニュース/ガジェット通信』寄稿「ゲームプログラマが語る 無料アプリのビジネスモデルと舞台裏」」 「『Aニュース/ガジェット通信』寄稿「新発表ラッシュに見るクラウド大航海時代の幕開け」」 ■ゲーム制作初心者さん向け系 ゲームプログラマが語る。なんちゃってリードプログラマにはなるな!ゲーム造りで放棄してはいけない大切な事 ゲームプログラマが語る。今さら聞けないフレームレートに纏わる話。秒間60?16ミリ? ゲームプログラマが語る。「浮動小数点」と商業レベルで上手に付き合う方法 「ゲームプログラマが語る。ゲーム制作初心者の方へ小ネタ「クォータービュー入門」」 「ゲームプログラマが語る。「正しい乱数」が彩る確率世界とエンターテイメント」 「iPhoneアプリ、ゲーム制作初心者の方へ小ネタ「線分と円の交差」」 「iPhoneアプリ作者より、ゲーム制作初心者の方へ小ネタ「2Dベクトル」」 「iPhoneアプリ作者より、ゲーム制作初心者の方へ小ネタを一つ」 ■「プロのゲームプログラマとして、ゲーム製作に関する書評を」シリーズ ゲームプログラマが語る書評:「MMORPGゲームサーバープログラミング」を読んでみた ゲームプログラマが語る書評:「ゲームプログラマになる前に覚えておきたい技術」を読んでみた ゲームプログラマが語る書評:「ゲームエンジン・アーキテクチャ」を読んでみた ■個人でも出来る、マルチプラットフォーム開発関連 「ゲームプログラマが語る。iOSゲームをWinマルチプラットフォーム開発・その4」 「ゲームプログラマが語る。iOSゲームをWinマルチプラットフォーム開発・その3」 「iPhoneアプリ作者が語る。マルチプラットフォーム化その2・アトミック型定義のススメ」 「ゲームプログラマが語る。iOSゲームをWinマルチプラットフォーム開発・その1」 ■リリースしました系 「PASTEL-ORBIT/TeamDyquemアプリ第19弾。ローグライク決定版「隣人は魔王」をリリースしました。」 「TeamDyquemアプリ第18段。ご当地バトルRTS「埼玉クエスト」をリリースしました。近隣の県を滅ぼそう(*-_-*) 埼玉以外でも遊べます #47app」 「アプリ新作「ネコりす マカロン」をリリースしました」 「埼玉県ご当地アプリ、「タッチ the さいたま」をリリースしました #47app」 「アプリ新作「ひよこガーデン」をリリースしました」 「TeamDyquem新作。結構真面目なアクションパズル「ネコりす」リリース」 「iPhoneアプリ作者が、iアプリ「泡リス女子部 for iアプリ」をリリースしました」 「自作iPhoneアプリ改良版、「ネコがゴミのようだネ:アーケード」をリリースしました」 「iPhoneアプリ作者が、「まりも育成」for iモードをリリースしました」 「iPhoneアプリ新作 「ナタ・デ・ネコ」 をリリースしました」 「秋刀魚は関係ないけれど、新作「i-Wishbone」リリース」 「アプリ新作「ネコがゴミのようだ」。プロモ動画をアップしてみた」 「「泡リス 女子部」、販売開始」 「AppBankにまりも紹介記事が!」 「ゲームプログラマとして参加。ご当地47都道府県アプリプロジェクト #47app」 □ビジネス系 「ゲームプログラマが語るドコモiPhoneと、インフラから合法的に大金を抜くスキーム」 「ゲームプログラマが語る。秀丸エディタのビジネスモデル」 ■SFネタ系 「ゲームプログラマがSFを語る。意識はどこからやってきて、死んで、そして何処へ行く?」 「ゲームプログラマが語る。気の遠くなるスキもない程の、宇宙の話」 「iPhoneアプリ作者が語る。流れ星に馳せる真実」 「iPhoneアプリ作者が警笛。どこでもドアの使い過ぎには注意」 「iPhoneアプリ作者が語るSETI理論。異星人さんは何処!?」 ![]() |
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![]() 正月早々某家電量販店の賑わいを尻目に優雅なウィンドウショッピングを楽しむつもりが、初売り加湿器に一瞬で心を奪われ、くい気味に商品カードを奪取してレジに並ぶも、自分の番になり一言「商品をお探しして参ります」。後ろには長蛇の列が織り成されているにも関わらず10分程も戻ってこない店員。3レーンしかないレジの一つを延々と占有し続ける自分が余りにも不憫だが耐えに耐えるも、持ってきたのはピンクのハート型加湿器。「こちらで宜しかったでしょうか?」 いやいやいやいや。 俺はもうすぐ40だ。 色が違う、形が違う。何より機種が違う。 改めて探しに行くそこから更に5分間、「その、ソレ」を、ソコに置いて置くんじゃない。列の先頭でピンクのハート型加湿器を5分間じっと見つめながらたたずむアラフォー独身男性のなんとシュールな事か。 死んだ魚の方がまだ生き生きした目をしていたTeam Dyquemで御座います。 皆様、あけましておめでとうございます。 本年もどうぞ、宜しくお願い致しますね。 さて。 新年という事で、新エントリーシリーズを開始してみたいと思いますよ。 ![]() 「プロのゲームプログラマとして、ゲーム製作に関する書評を」シリーズ 「ゲームエンジン・アーキテクチャ」を読んでみました。 ゲームエンジン・アーキテクチャ posted with amazlet at 12.01.06 ジェイソン・グレゴリー ソフトバンククリエイティブ 売り上げランキング: 58316 Play Station 3 におけるゲームを開発させたならば、その技術力は世界随一であると名高いカリフォルニア州はサンタモニカにその拠点を置く Naughty Dog 社。同社におけるエースエンジニアであり、『アンチャーテッド』シリーズ等のリードプログラマを担当した Jason Gregory 氏による、ゲームプログラマ必読書の邦訳版。 いきなり業界裏話でアレですがこのチームについて。 使いこなすには相当難易度が高く、登場当時、まだ世界には誰も乗りこなせる者の居なかったPS3。この頃、ノーティドッグのこのチームはソニーとタッグを組んだ上でPS3技術習得に邁進しておりました。 しかし、ソニー側にもちゃんとした資料が存在しておらず、また、黎明期により門外不出の段階である技術内容も沢山あった頃、このチームなんと、ドキュメントが無いのならコードを見せろとソニー内部までやってきて研究をし、コードを持ち帰れないのならと重要なコードを殆ど暗記して帰り、自社で再現してしまったというバイタリティ。 そんな技術者により本書で描かれている内容は、ゲームにおけるアプリケーション製作というよりも、表題の通りエンジン製作に纏わるノウハウ話であります。ストイックな手法や、高等な技術という類では無く、実際の商業レベルゲームを一定の水準以上で本当に作成するならば、そのリードプログラマはこの位の範囲まではカバーしていないといけないよ、そう言わんばかりの具体的なエンジンサンプルといって良いでしょう。 一通り読んでみた上で正直、「あー、本当に書くところまで書いちゃってるな」という印象です。ググるだけでは到底解決する事など出来やしない、現場で実際に本当に商業ゲーム製作を積み重ね、研究してきた人間でなければ到達出来ない濃度で内容が網羅されていますね。しかも、くだんの人物でありますからその実力は折り紙付き。世界トップクラスのゲームエンジニアですからね。内容も実に充実しており、また何よりも、現代プラットフォームでの実装において真に現実的です。 自分の様に長年業界で仕事をしてきた方は、少なからず同じ思いを感じたやもしれませんが、何と言いますか、こういう技術群というものはあまりおおっぴらに存在する物でも無く、ましてやWEB上にやたらと転がっているわけでもありませんので、何度も何度も実装を繰り返し、経験値を積み、漸く自信となりスキルとなって身についたものばかりでありましょう。である反面、そうして得た知識や技術達それそれが本当に正解であるか、そこまで言わずとも、最適解に近いのかどうかについて考えた事もあるかとは思います。少なくとも、僕はそうして積み重ねてまいりました。 その上で、こうしたガッツリと現場よりな書籍が登場し読み耽ったわけでありますが、今までやってきた事や培ってきた一つ一つの技術それぞれについて、間違いでは無かったんだと、妙に安心感をくれる内容でもありました。 逆に言えば、リードプログラマとして所謂「中堅どころ」やそれ以上の立ち位置に居る人間というものは、この本に多数紹介されている技術について、その習得レベルはどうであれ、一通り網羅しているべきであると思います。この本からランダムにページを開き、その内容について質問を投げかけた際に、瞬殺気味に答えが返ってこない設問が幾つもある様ですと、現代商業ゲームを一本お願いするには不安が生まれてしまう、それ程に、現場よりの現実的な内容でありました。 こんな本が簡単に手に入る時代なんだなと、しみじみ感じました。 業界歴の長い人間にとっては些か複雑な心境でもありますが、時代に必要な書籍であると言えましょう。 良本です。 ![]() シリーズ記事まとめ ■Aニュース、ガジェット通信 寄稿記事 「『連載.jp』寄稿「ゲームプログラマが語る「プロ棋士に勝ったAIは、タクシー基本無料化をもたらす?」」」 「『Aニュース/ガジェット通信』寄稿「ゲームプログラマが語る ”買わない理由”がもたらす充足感と、開発者達の心理」」」 「『Aニュース/ガジェット通信』寄稿「ゲームプログラマが語る アップデート版に潜む開発者モラルハザード」」 「『Aニュース/ガジェット通信』寄稿「ゲームプログラマが語る ソフトやアプリと携帯ゲーム課金における経済行動学」」 「『Aニュース/ガジェット通信』寄稿「ゲームプログラマが語る。新しいゲーム機が定期的に生まれる理由」」 「『Aニュース/ガジェット通信』寄稿「ゲームプログラマが語る 楽しさの仕組み ゲームメカニクス」」 「『Aニュース/ガジェット通信』寄稿「ゲームプログラマが語る 3Dテレビとゲームの微妙な関係 その打開策」」 「『Aニュース/ガジェット通信』寄稿「ゲームプログラマが語る 無料アプリのビジネスモデルと舞台裏」」 「『Aニュース/ガジェット通信』寄稿「新発表ラッシュに見るクラウド大航海時代の幕開け」」 ■ゲーム制作初心者さん向け系 ゲームプログラマが語る。なんちゃってリードプログラマにはなるな!ゲーム造りで放棄してはいけない大切な事 ゲームプログラマが語る。今さら聞けないフレームレートに纏わる話。秒間60?16ミリ? ゲームプログラマが語る。「浮動小数点」と商業レベルで上手に付き合う方法 「ゲームプログラマが語る。ゲーム制作初心者の方へ小ネタ「クォータービュー入門」」 「ゲームプログラマが語る。「正しい乱数」が彩る確率世界とエンターテイメント」 「iPhoneアプリ、ゲーム制作初心者の方へ小ネタ「線分と円の交差」」 「iPhoneアプリ作者より、ゲーム制作初心者の方へ小ネタ「2Dベクトル」」 「iPhoneアプリ作者より、ゲーム制作初心者の方へ小ネタを一つ」 ■「プロのゲームプログラマとして、ゲーム製作に関する書評を」シリーズ ゲームプログラマが語る書評:「MMORPGゲームサーバープログラミング」を読んでみた ゲームプログラマが語る書評:「ゲームプログラマになる前に覚えておきたい技術」を読んでみた ゲームプログラマが語る書評:「ゲームエンジン・アーキテクチャ」を読んでみた ■個人でも出来る、マルチプラットフォーム開発関連 「ゲームプログラマが語る。iOSゲームをWinマルチプラットフォーム開発・その4」 「ゲームプログラマが語る。iOSゲームをWinマルチプラットフォーム開発・その3」 「iPhoneアプリ作者が語る。マルチプラットフォーム化その2・アトミック型定義のススメ」 「ゲームプログラマが語る。iOSゲームをWinマルチプラットフォーム開発・その1」 ■リリースしました系 「PASTEL-ORBIT/TeamDyquemアプリ第19弾。ローグライク決定版「隣人は魔王」をリリースしました。」 「TeamDyquemアプリ第18段。ご当地バトルRTS「埼玉クエスト」をリリースしました。近隣の県を滅ぼそう(*-_-*) 埼玉以外でも遊べます #47app」 「アプリ新作「ネコりす マカロン」をリリースしました」 「埼玉県ご当地アプリ、「タッチ the さいたま」をリリースしました #47app」 「アプリ新作「ひよこガーデン」をリリースしました」 「TeamDyquem新作。結構真面目なアクションパズル「ネコりす」リリース」 「iPhoneアプリ作者が、iアプリ「泡リス女子部 for iアプリ」をリリースしました」 「自作iPhoneアプリ改良版、「ネコがゴミのようだネ:アーケード」をリリースしました」 「iPhoneアプリ作者が、「まりも育成」for iモードをリリースしました」 「iPhoneアプリ新作 「ナタ・デ・ネコ」 をリリースしました」 「秋刀魚は関係ないけれど、新作「i-Wishbone」リリース」 「アプリ新作「ネコがゴミのようだ」。プロモ動画をアップしてみた」 「「泡リス 女子部」、販売開始」 「AppBankにまりも紹介記事が!」 「ゲームプログラマとして参加。ご当地47都道府県アプリプロジェクト #47app」 □ビジネス系 「ゲームプログラマが語るドコモiPhoneと、インフラから合法的に大金を抜くスキーム」 「ゲームプログラマが語る。秀丸エディタのビジネスモデル」 ■SFネタ系 「ゲームプログラマがSFを語る。意識はどこからやってきて、死んで、そして何処へ行く?」 「ゲームプログラマが語る。気の遠くなるスキもない程の、宇宙の話」 「iPhoneアプリ作者が語る。流れ星に馳せる真実」 「iPhoneアプリ作者が警笛。どこでもドアの使い過ぎには注意」 「iPhoneアプリ作者が語るSETI理論。異星人さんは何処!?」 ![]() |
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