![]() パステル オービット |
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ゲームプログラマが語る。なんちゃってリードプログラマにはなるな!ゲーム造りで放棄してはいけない大切な事
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![]() コンビニで、ちょっとだけムムっとする出来事、ありますか? 基本的に、普段それほどイライラしない方だとは思いますし、ましてやコンビニで感情高ぶる事なぞありはしないつもりで御座います。 無限に繰り返される「ポイントカードお持ちですか?いや大丈夫です」のやりとりにも菩薩の様な笑顔ですし、「未成年じゃないよボタン」も何回だってタッチします。 が、しかし! ポイントカードの事はもういいから、頼むから、お願いですから…… ドレッシング別売りサラダを買おうとしている客が、 ドレッシングを買っていなかったら、 ドレッシング別売りですけれど宜しかったですか? を聞いてくれーー!!!orz これまで何度、ランチで味のしないサラダを半泣きで食べるハメになった事か……。 運命に導かれている様で、弄ばれているTeam Dyquemで御座います。 みなさま、こんにちは。 苛、っとする事……と言えば。 ![]() 昨今、ますますの多様化や進化をみせるゲームコンテンツの制作において、複雑化の一途を辿るゲームプログラミングであります。 今や、ファミコンで2Dキャラクターがジャンプする様な軌跡を描いているだけでは到底、近代ゲームプログラミングを賄える筈もなく、僕ら開発者達は皆一様に、新しく生まれては消えていくコンテンツが少しでも高品質で且つ、その制作行程が合理的であるべく、日夜鋭意努力を重ねているわけであります。 広義においては拡大傾向にあると言って良いマーケットに対し、制作側となる会社や開発者もまた増えており、ことゲームプログラマに関しましては特に、スキルや制作手法において、様々な開発スタンスが生まれている事と思います。 ゲームプログラミングにおいて最も大切な事は何か……、そんな、万人が多様な解を持ち合わせているであろう設問に大した意味などありはしませんが、少なくとも、「大切な事」そのものは、確かに幾つか存在しています。 それは、実装速度かもしれませんし、設計力かもしれません。問題解決能力や、他人のコードに対する読解力かもしれません。 しかし今回、そんな中でも個人的に特に大切な部類に入ると考えている、リードプログラマとしてのセンス、適正、そして義務について、一つの大きなポイントへ注目してみたいと思います。 ![]() リードプログラマとは? 確かに、一言でリードプログラマと言っても、一体どんな役割であるのかを一概に想像する事が、難しい方も多いかもしれません。 一昔前までは――主に日本国内においては――「メインプログラマー」と表現されていたこのポジションですが、意味は同じです。 要するに、そのゲームを作るプログラマ達のリーダーであり、SEであり、コーディング主任であり、プレイングマネージャーでもあり、そして何よりも、優れたコーダーで無ければなりません。 昨今の複雑なゲームコンテンツを構成する全てのプログラムに対し、開発計画を立て、適切な担当者へ分配し、コードの品質を管理し、全体のクォリティに対して責任を持つという、大変重要なポジションです。 極論すれば、どんなゲームにおいても――それこそスマホのアプリから、数10人規模の中堅ゲーム、果ては何十億円何百億円規模とも言われるトリプルA大規模ゲームに至るまで――その成否は、このたった一人の人物が握っていると言っても、決して過言では無いのです。 そういうわけで、リードプログラマには常に優しく接しなければなりません。 エクセルの装飾が苦手だったりしても暖かく見守り、 日々膨大なコーディングに追われているのですから少々のバグには微笑みを返し、 花見の席ではそのリードプログラマを中心に笑いの花を咲かせ、 唐揚げは常に一つ多く差し出さなければなりません。 ![]() リードプログラマの役割 この様に、抽象的に挙げただけでも多くの責務を背負うリードプログラマでありますが、種々、なにがどうでどの位大切であるのか、そうした話題は次の機会へ見送ることと致しまして、ここは一つ、リードプログラマにとって非常に大切な役割を挙げてみたいと思います。 それは、「プレイヤー」を作る事。 声を大にして言いましょう。 昨今、プレイヤーを作らないリードプログラマが増えてきております。 声を大にして、何度でも言いましょう。 「言語道断」です。これはもはや職務放棄と言って良いでしょう。リードプログラマを名乗るべきではありませんし、何よりも、ユーザーに対する裏切りです。 ユーザーが直接操作するプレイヤー挙動を人任せにしておいて、そのゲームのクォリティに対して責任を負っていると言えるでしょうか? ゲームコンテンツ造りとは、然るべきプログラミングを全てこなしてマスターアップさせるだけで構成されているものではありません。 ゲームには「手触り」というものがあります。 遊んでいて気持ちの良いゲーム、何か操作がしっくりこないゲーム、何がどうとは言えないけれども何となく動きの気持ち悪いゲーム、色々あるかと思いますが、これは、プランナーだけが考える事ではありません。 こうしたものの完成度とはつまり、究極的にはゲームプログラマのセンスであり、積み重ねられた幾つもの職人技が調和した作品造りであり、経験と技術がものを言うゲーム造りの本質です。 「どんなゲームであろうとも、近代規模のゲームであろうとも、作ろうと思えば、大げさではなく本当に一人で全部作る事が可能。 しかし、コストと期間を商業的に解決する為だけにチーム構成をとっている」 リードプログラマとは、この位の気概でなければなりません。 ゲーム造りに対するそうした気持ちのバックボーンがあるならば、プレイヤー造りを他人任せにするという発想そのものが有り得ません。 「SEとしてコード全体に目を行き届かせるなんて事は当然自分に任せておけばいい。 それだけじゃない、遊びに直結する部分も全て自分に相談しろ。 ましてや、プレイヤー実装なんてものは、もはや誰にも触らせない」 「真にゲームを作る」という事は、こう在るべきでありましょう。 描画部分やフレームワーク的な部分をそこそこ作って、あとは痒いところに手を届かせている体で雑務だけをこなしている人間を、リードプログラマと呼ぶべきではありません。 遊びの量産部分を皆で分担する事は勿論、遊びの本質部分に関しても手分けする必要がある事は当然です。 合理性を追求しながら、皆で作り上げるという事がとても大切である事は言うまでも無いことであります。 しかしながら、それでも、真に本質的な、コンテンツの主軸となる部分は幾つも存在しており、 プレイヤー造りなんてものは、その更に中心要素です。 こうこうこういう操作をした時に、ユーザーがどう思う、こう思う。こうするべきだ、これなら遊びやすい。 こうした部分はどうしたって、人間がセンスで生み出す最後の部分です。 こんな大切な部分を人任せに出来るならば、わざわざ困難なゲーム造りなんていう道を選ぶ必要もありません。 幸い、現職場にそんな人間は一人もおりませんが、業界にはまだ沢山居る様です。 身に覚えのある貴方。是非とも改めましょう。決して遅くはありません。 ゲーム造りってのは、そういうものですよね。 ![]() シリーズ記事まとめ ■Aニュース、ガジェット通信 寄稿記事 「『連載.jp』寄稿「ゲームプログラマが語る「プロ棋士に勝ったAIは、タクシー基本無料化をもたらす?」」」 「『Aニュース/ガジェット通信』寄稿「ゲームプログラマが語る ”買わない理由”がもたらす充足感と、開発者達の心理」」」 「『Aニュース/ガジェット通信』寄稿「ゲームプログラマが語る アップデート版に潜む開発者モラルハザード」」 「『Aニュース/ガジェット通信』寄稿「ゲームプログラマが語る ソフトやアプリと携帯ゲーム課金における経済行動学」」 「『Aニュース/ガジェット通信』寄稿「ゲームプログラマが語る。新しいゲーム機が定期的に生まれる理由」」 「『Aニュース/ガジェット通信』寄稿「ゲームプログラマが語る 楽しさの仕組み ゲームメカニクス」」 「『Aニュース/ガジェット通信』寄稿「ゲームプログラマが語る 3Dテレビとゲームの微妙な関係 その打開策」」 「『Aニュース/ガジェット通信』寄稿「ゲームプログラマが語る 無料アプリのビジネスモデルと舞台裏」」 「『Aニュース/ガジェット通信』寄稿「新発表ラッシュに見るクラウド大航海時代の幕開け」」 ■ゲーム制作初心者さん向け系 ゲームプログラマが語る。なんちゃってリードプログラマにはなるな!ゲーム造りで放棄してはいけない大切な事 ゲームプログラマが語る。今さら聞けないフレームレートに纏わる話。秒間60?16ミリ? ゲームプログラマが語る。「浮動小数点」と商業レベルで上手に付き合う方法 「ゲームプログラマが語る。ゲーム制作初心者の方へ小ネタ「クォータービュー入門」」 「ゲームプログラマが語る。「正しい乱数」が彩る確率世界とエンターテイメント」 「iPhoneアプリ、ゲーム制作初心者の方へ小ネタ「線分と円の交差」」 「iPhoneアプリ作者より、ゲーム制作初心者の方へ小ネタ「2Dベクトル」」 「iPhoneアプリ作者より、ゲーム制作初心者の方へ小ネタを一つ」 ■「プロのゲームプログラマとして、ゲーム製作に関する書評を」シリーズ ゲームプログラマが語る書評:「MMORPGゲームサーバープログラミング」を読んでみた ゲームプログラマが語る書評:「ゲームプログラマになる前に覚えておきたい技術」を読んでみた ゲームプログラマが語る書評:「ゲームエンジン・アーキテクチャ」を読んでみた ■個人でも出来る、マルチプラットフォーム開発関連 「ゲームプログラマが語る。iOSゲームをWinマルチプラットフォーム開発・その4」 「ゲームプログラマが語る。iOSゲームをWinマルチプラットフォーム開発・その3」 「iPhoneアプリ作者が語る。マルチプラットフォーム化その2・アトミック型定義のススメ」 「ゲームプログラマが語る。iOSゲームをWinマルチプラットフォーム開発・その1」 ■リリースしました系 「PASTEL-ORBIT/TeamDyquemアプリ第19弾。ローグライク決定版「隣人は魔王」をリリースしました。」 「TeamDyquemアプリ第18段。ご当地バトルRTS「埼玉クエスト」をリリースしました。近隣の県を滅ぼそう(*-_-*) 埼玉以外でも遊べます #47app」 「アプリ新作「ネコりす マカロン」をリリースしました」 「埼玉県ご当地アプリ、「タッチ the さいたま」をリリースしました #47app」 「アプリ新作「ひよこガーデン」をリリースしました」 「TeamDyquem新作。結構真面目なアクションパズル「ネコりす」リリース」 「iPhoneアプリ作者が、iアプリ「泡リス女子部 for iアプリ」をリリースしました」 「自作iPhoneアプリ改良版、「ネコがゴミのようだネ:アーケード」をリリースしました」 「iPhoneアプリ作者が、「まりも育成」for iモードをリリースしました」 「iPhoneアプリ新作 「ナタ・デ・ネコ」 をリリースしました」 「秋刀魚は関係ないけれど、新作「i-Wishbone」リリース」 「アプリ新作「ネコがゴミのようだ」。プロモ動画をアップしてみた」 「「泡リス 女子部」、販売開始」 「AppBankにまりも紹介記事が!」 「ゲームプログラマとして参加。ご当地47都道府県アプリプロジェクト #47app」 □ビジネス系 「ゲームプログラマが語るドコモiPhoneと、インフラから合法的に大金を抜くスキーム」 「ゲームプログラマが語る。秀丸エディタのビジネスモデル」 ■SFネタ系 「ゲームプログラマがSFを語る。意識はどこからやってきて、死んで、そして何処へ行く?」 「ゲームプログラマが語る。気の遠くなるスキもない程の、宇宙の話」 「iPhoneアプリ作者が語る。流れ星に馳せる真実」 「iPhoneアプリ作者が警笛。どこでもドアの使い過ぎには注意」 「iPhoneアプリ作者が語るSETI理論。異星人さんは何処!?」 ![]()
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